米国での有色ソルガムきび利用のトレンド

米国での有色ソルガムきび利用のトレンド
アメリカ穀物協会では、「食品開発展2014」への出展に併せ、2014年10月8日に、グルテンフリー食材として注目を集める米国産ソルガムきびの生産者と、ソルガムきび食品企業担当者によるイベントを開催いたしました。エリカ・アンギャルさん(元ミスユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタント)による「Happy Sorghum Lifeミニトーク」に続き、最近の米国での食品向けソルガムきび市場の動向と、米国でのホワイトソルガムきび利用のトレンド、抗酸化食品としての有色ソルガムきび利用について、フロレンティーノ・ロペスさんと、ニューライフ社社長であるアール・ローマーさんが講演いたしました。
今回は、アール・ローマーさんのお話を中心にリポートいたします。

急増する世界人口 – ソルガムきびに新たな需要

ニューライフ社社長 アール・ローマーさん

ニューライフ社社長 アール・ローマーさん

米国カンザス州西部に位置する、米国最大のソルガムきび食品原料の生産量を誇るニューライフ社 (http://www.nulifemarket.com/) その社長であるアール・ローマーさんは、この10年間で、ソルガムきびの新たな市場を開拓してきたといいます。ソルガムきびは人間が食料として古くから使ってきた穀物ですが、最近、少ない水資源で栽培することができ、低コストで提供できるソルガムきびは、1日あたり約5万人規模で増え続けている世界人口の急増に対応できる食品としても、新たな期待が寄せられています。
ニューライフ社では、その期待に応えるべく、農場から家庭まで、厳格な管理プログラムに基づく徹底した安全管理のもとでソルガムきびを利用した食品を消費者の手に届けています。

 

ソルガムきびは3種類
― その中でも有色ソルガムきびは、抗酸化作用がある機能性食品

食品開発展 アール・ローマーさん講演の様子ソルガムきびは、その色により、「ホワイトソルガムきび」「ブラウンソルガムきび」「ブラックソルガムきび」の3つの種類に分けることができます。白いホワイトソルガムきびは、グルテンフリーを特徴とし、ニュートラルな味付けなので、どんな料理にも合いやすい食品です。茶色のブラウンソルガムきびは、タンニンの含有量が多く、ガンの予防などに役立つ抗酸化作用があるといわれています。また、黒いブラックソルガムきびは、アントシアニンが多く含まれ、こちらも抗酸化作用があるといわれています。
「米国で、有色ソルガムきび(ブランソルガムきび、ブラックソルガムきび)の研究は、とても活発に行われています。その抗酸化作用は、多くの科学的データで証明されており、機能性食品としての健康効果は大いに期待できるものです。抗酸化作用に関する研究論文の全文を、ニューライフ社のホームページに掲載し、消費者へ情報提供をしています」と、アール・ローマーさんは強調されました。

ブラウンソルガムきび ― タンニン(ポリフェノール)の含有量が高く抗酸化作用がある

ORAC CHARTブラウンソルガムきびには、ブルーベリーよりも多くのタンニンが含まれており(図参照)、その分子構造は、赤ワインのそれとよく似ています。ご存じのとおり、赤ワインも抗酸化作用がある、タンニンを多く含む食品として、注目を集めています。
アール・ローマーさん曰く、日本の緑茶にも、多くのタンニンが含まれているといわれていますが、ブラウンソルガムきびの方がはるかに多く、またピュアであるとのこと。さらに、緑茶のように抽出するのではなく、食品原料としてそのまま利用できます。ブラウンソルガムきびの中でも、特にタンニンが多く含まれている「スーマックソルガムきび」のふすまを製粉化して作られたクッキーやマフィンは、特に人気があるそうです。
また、タンニンは種皮に含まれているので、種皮を持たないブラックソルガムには、タンニンは含まれていないそうです。

ブラックソルガムきび ― アントシアニンを多く含み、消化器系にもよい

ブラックソルガムきび「ブラッグソルガムきびは、その名のとおり、全粒は黒色ですが、剥皮したものは黄色なんですよ」と、アール・ローマーさん。この黒い全粒粉やふすまを使ったチョコレートケーキやブラウニーは、特にお勧めだといいます。というのは、ブラックソルガムきびに含まれるアントシアニンと、チョコレートに含まれるフラノボイドとの相乗効果で、より高い抗酸化作用があるのだそうです。また、ブラックソルガムきびは、マイルドなフレーバーなので、チョコレートとの相性が大変よく、チョコレートでコーティングしたパフなどは、とても人気があるそうです。

ブラックソルガムきびのふすまに含まれるアントシアニンは、「3-デオキシアントシアニジン」と呼ばれる構造を持つもので、他の植物由来のアントシアニンの構造とは異なります。特に、pH安定性が高いので、食品用の色素としても利用価値の高いものです。

健康志向が強く関心も高い、日本市場に期待

アール・ローマーさんは、「日本は健康志向が非常に強いので、日本市場への期待はとても大きいものがあります」と、目を輝かせておっしゃっていました。また、「日本人は、抗酸化物質についても知識が豊富で、関心が高いので、このような日本での紹介の機会が持てたことに、とても感謝しています」と付け加えました。
有色ソルガムきびを使った食品は、抗酸化作用を他のどの食品と比較しても、より安く提供できるとのこと。より健康によいものを、より低いコストで。ソルガムきびの普及が期待されます。

クリックしてシェアPin on PinterestShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on Facebook