食品用として使用するソルガムきびは、グレイン・ソルガムといわれる種類です。ソルガムきびは食品用に適したユニークな特性を持っています。有色ソルガムきび品種は抗酸化作用に富み、すべての品種においてグルテンを含まず、小麦粉アレルギー患者にとって魅力的な代替品となります。
注目が高まるタンニンソルガムきび
今までは、苦みのもとであるタンニンを含む「ソルガムきび」は敬遠され、タンニン量の少ない白い品種の「ホワイトソルガムきび」に人気がありました。しかし、近年米国で食品用ソルガムの研究が進み、有色のソルガムきびに注目が集まっています。
タンニンをはじめとする有色成分の抗酸化作用やソルガムきびに含まれる難消化性の繊維による糖尿病への治癒効果など、有色ソルガムきびの新たな研究発表がなされています。
色の種類
グレイン・ソルガムきびは、種子の部分が白いもの(ホワイトソルガム)と、有色のもの(有色ソルガム)に分かれます。有色ソルガムの「ブラックソルガムきび」、「レッドソルガムきび」、「イエローソルガムきび」など品種によって異なる色味は、ソルガムきびの栄養素の一つ、タンニンによるものです。
健康によいタンニンソルガムきび
○タンニンソルガムきびは抗酸化物質の含有量が多い
⇒抗ガン性への期待
○消化を遅らせる — 低血糖インデックス
⇒ “タイプ2 糖尿病”に適する
○ブラックソルガムきびはアントシアニン及びタンニンの含有量が多い
⇒ 希少な”3-デオキシアントシアニン”の良好な供給源
○天然の魅力的なダークカラー、安定したpH度
○高レベルのフラボノン・フラボンを含むソルガムもある
○ふすまには食物繊維及びフェノールの含有量が多い
○臨床的に抗乳がん、結腸がん性がある
食品・栄養補助食品としてのソルガムきびの長所
○タンニンによる抗酸化作用
○タンニンの低消化率
○タンニンソルガムきびは製品の色を濃くする
○タンパク質、デンプンとの複合
○全粒粉パンの風味を増す
○消化の低減、遅延
着色剤、ココアの代用品として活躍
○タンニンソルガムきびとブラックソルガムきびのふすまは食品の着色に有効
○焙煎したふすまはココアパウダーの増量に活用
○ブラック、赤、レモンイエロー、ホワイトのふすまはココア代用品の色づけに使用
○ブラックの抽出物は高いpHでも安定した着色が可能
米国でのソルガムきびの利用
○特別食
– 健康面-グルテンフリー食品として
– 抗酸化・抗がん・糖尿病管理に
– エスニックフード
○食品原材料
○ペットフード
○スナック・グラノーラ・朝食用
○スイートソルガムきびのシロップ・糖蜜
– 味覚、着色、高レベルの抗酸化物質
※スイートソルガムきびは種子部分を食品用とするグレインソルガムとは異なる
種類のもの。シロップは、さとうきびのように茎の部分に含まれます。