アメリカ穀物協会は、2019年9月12日、リーガロイヤルホテル大阪で開催された「アメリカン・フードセミナー&テイスティングセッション2019」(主催:アメリカ大使館アメリカ農産物貿易事務所)において、アメリカ産ホワイトソルガムきびを関西のホテル・レストランシェフ、食品企業関係者約100名に紹介いたしました。
当日は第一部アメリカン・フードセミナー、第二部テイスティングセッションの二部形式で行われました。第一部では、アメリカ産ラム肉、アメリカ産ホワイトソルガムきび、カリフォルニア・ブラックオリーブ、ニューヨーク州産ワインといった4つの比較的新しいアメリカン・フードに関するプレゼンテーションが各食材をプロモーションする貿易団体・企業から参加者の方々に向けてわかりやすく魅力的に伝えられました。
第一部 アメリカン・フードセミナー
アメリカ穀物協会からは、日本事務所プログラム/オフィス・マネージャーの星澤道代が登壇しました。全粒穀物であるホワイトソルガムきびの栄養情報や調理特性などの基本情報に加え、増え続ける訪日客へのインバウンド向けのグルテンフリー食のニーズや、国際スポーツイベントの開催が続く日本において、試合前、試合中にグルテンフリー食を好むアスリート向けの食材として、アメリカ産ホワイトソルガムきびを使うメリットをご説明させていただきました。関西地方では、ホテルのテーマ・ブッフェなどを中心に、これまでにもホワイトソルガムきびを多くご利用いただいています。
また、プレゼンテーションの終盤には、東京・世田谷区で野菜とヘルシー料理「体が喜ぶ!ご馳走♪美肌レストラン」を営むシェフ・林礼子氏をお招きし、この夏ソルガムきびを使ったグルテンフリーメニューを国際アスリートチームの日本での2週間の合宿の間提供されたお話、実際にお店でメニューのひとつとして作っているホワイトソルガムきび粉をブレンドして焼いたグルテンフリーのパン開発に関するお話や、訪日外国人客のグルテンフリー食のニーズに関する現状をお話いただきました。
第二部 テイスティングセッション
第二部は、在神戸大阪アメリカ総領事館 かれん・ケリー総領事からのご挨拶でスタートしました。この日のためにリーガロイヤルホテル大阪 太田昌利総料理長が考案したメニューは次の通りです。
- ⿊オリーブのエクレア ⿊コショウで⾹りを付けたオニオンクリーム⿊オリーブのテュイル添え
- ⿊オリーブと⾥芋の冷製スープ グリーンオリーブのアイスクリーム
- ヒラマサのタルタルとホワイトソルガムのタブレ⾵
- アラスカ産本ズワイ蟹とホワイトソルガムのパートブリック包み焼きアメリケーヌソース
- ホワイトソルガムと鴨のコンフィの⼤根餅⾵
- ⾻付き仔⽜背⾁のロースト
- 仔⽺肩ロースのステーキ
- 仔⽺スネ⾁とグリーンオリーブの煮込み オレンジとバジル⾵味
- 仔⽺ウデ⾁のパセリ⾵味ロースト
- ホワイトソルガムとダークチェリーのリ・オ・レ
- ホワイトソルガムとクレームダマンド 洋ナシのデグネリゾン
- マルジョレーヌホワイトソルガムのパフ
( はソルガムきびメニュー)
これらの12品のうち、なんと半分にホワイトソルガムきびが粒または粉で使用されました。またコースメニュー以外にも、当日は「体が喜ぶ!ご馳走♪美肌レストラン」に作っていただいた米国産ホワイトソルガムきび全粒粉入りのグルテンフリーパン2種類(プレーン・チーズ)を一緒に提供しました。参加者の皆様には米粉100%のもちもち感が強すぎる米粉パンとソルガムきびを混ぜて食感をより小麦粉のパンに近づけたソルガムきび入りグルテンフリーパンとの違いをお試しいただきました。
前菜の「ヒラマサのタルタルとホワイトソルガムのタブレ⾵」は、ソルガムきびとヒラマサでできた本体部分の周囲に、炊いたソルガムきびの粒をサフラン、ビーツ、竹炭で黄色、ピンク色、黒色に色付けしたものが散らされていて、おいしいだけでなくとても美しい一品。
今回の試食会では、アメリカ産ホワイトソルガムきびは、粉と粒でパン、前菜、メイン料理の付け合わせ、デザートまで、フルコース・メニューに十分に対応できる新しい食材として紹介され、参加者の好評を得ました。
ホワイトソルガムきびには難消化性でんぷんが適度に含まれているのでとても腹持ちが良いのですが、前菜の時点ですでに皆さんお腹いっぱいになっていたかもしれません。また、数年前にホテルのアメリカンフードフェアでホワイトソルガムきび粉を使ってパンや前菜を作った島田佳明シェフ(現・アートホテル大阪ベイタワー 宴会料理長)は、今回持ち込んだホワイトソルガムきびのパンを食べて、当時小麦粉を使わないパンを開発する時間がなかったことを振り返り、小麦粉を使わずに作るパンにホワイトソルガムきび粉をブレンドすることによって、より小麦粉のパンに近くなることを改めて実感したと話され、またホワイトソルガムきびは食材として大変面白いのでこれからも使っていきたいと評価してくださいました。
セミナー後に寄せられたアンケートでも、ホワイトソルガムきびについて、高い関心を持っていただいたことがわかりました。すでにセミナー後にホワイトソルガムきびをバンケットメニューとして採用されたホテルもあります。
今回このような機会を作ってくれたアメリカ大使館農産物貿易事務所、ご協力いただいた司厨士協会関西本部大阪地方支部、すばらしいメニューを考案してくれたリーガロイヤル大阪 太田昌利総料理長、ならびに当日調理の指揮をとってくださった成田哲也シェフ、東京からパンをもって参加してくれた「体が喜ぶ!ご馳走♪美肌レストラン」林礼子シェフ、そしてお忙しい中お集まりいただいた日頃ホワイトソルガムきびをご愛用くださっている関西のシェフ、これから試してみたいと考えているシェフ、関西の食品関係の皆様にお礼申し上げます。