クローズアップインタビュー
岡田由貴子さん(harunico代表)×Sorghum.jp

米粉製菓理論で広がる、植物性スイーツの新しい可能性
オンラインで全国の生徒を育成する米粉×植物性スイーツアカデミー™主宰/harunico代表・岡田由貴子さんに、米粉とホワイトソルガム粉を組み合わせる魅力や、植物性のお菓子づくりに込める思いを伺いました。食感の変化やレシピ設計の考え方、アレルギー対応のお菓子づくりへの思い、そして日本ならではの米粉スイーツを世界へ広げていくこれからの展望まで、ホワイトソルガム粉がもたらす新しい可能性をお届けします。
「安心して食べられるおやつ」を届けたい。harunicoが大切にしてきたこと
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岡田さんは、小麦・卵・乳製品・白砂糖不使用の米粉スイーツ教室「harunico(ハルニコ)」を運営されていますね。教室を始めたきっかけを教えてください。
教室を始める以前は、添加物の多い食べ物が身体によくないと分かっていながらも、自分自身が健康だったこともあり、あまり深く気にせず口にしていました。ところが、妊娠・出産を経験したことで食への意識が大きく変わりました。「自分の子どもには、添加物の多い駄菓子やジュースをできるだけ食べさせたくない」と思うようになったんです。
15年前に教室を始めた当時、植物性のお菓子はまだ特別なもの、あるいはアレルギーのある方のためのお菓子という印象が強くありました。だからこそ、植物性のお菓子はもっと身近で、家庭でも簡単に作れて、きちんとおいしいものだということを、世の中のお母さんたちに伝えたいと思ったのが始まりです。
そうした思いから活動を広げ、現在はオンライン講座を通じて、初心者の方からプロを目指す方まで、全国の生徒さんに米粉製菓理論をもとにした植物性のお菓子づくりをお伝えしています。理論を学ぶことで、自分でレシピを組み立てられるようになり、ご自身で楽しむだけでなく、マルシェなどでグルテンフリースイーツを販売するようになった方もいらっしゃいます。
米粉スイーツがもっと軽やかに。ホワイトソルガム粉が生み出す食感の変化
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「harunico」の講座で使用するレシピには、アメリカ産ソルガムきびを使用されています。ソルガムきびのことは、どのように知りましたか?
岡田さん
実は10年以上前から存在は知っていましたが、正直どのような食材なのか分からず、ずっと使ってきませんでした。本格的に米粉で植物性の焼き菓子を作りたいと思っていたときに、エリカ・アンギャルさんがソルガムきびを使っていらっしゃることを知り、使い始めました。
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エリカ・アンギャルさんには、「Happy Sorghum Life ~ソルガムきびでヘルシー&ビューティー」で長年、日本の女性たちに向けてソルガムきびの素晴らしさを発信していただいています。岡田さんが考案する米粉スイーツのレシピにホワイトソルガム粉をブレンドすることで、どのような役割や良さがあると感じていますか?
岡田さん
米粉はお米なので、もちもちとした食感が特徴です。それが米粉の良さでもあるのですが、どうしても小麦のような歯切れのよい、ふんわりとした食感を好まれる方が多いため、米粉特有のもちもち感を抑える目的でホワイトソルガム粉を配合しています。クッキーなどに使うとサクサクとした軽い食感に、マフィンなどに使うと、米粉のもちもち感が抑えられて、ふんわり軽めに仕上がります。
植物性のお菓子では卵を使わないため、粉がどの程度水分を吸うかがとても重要なポイントになります。ホワイトソルガム粉は水分をある程度吸う粉なので、単に量を増やせばよいというわけではなく、全体のバランスが大切です。割合は、何を作りたいか、どのような食感にしたいかによって決まりますが、目安としては米粉の10〜20%ほどです。
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米粉100%のお菓子と、ホワイトソルガム粉をブレンドしたお菓子では、レシピ設計や配合の考え方はどのように変わりますか?
岡田さん
レシピ設計は全体のバランスで成り立っているため、粉だけで考えるのは難しく、油脂分や水分も大きく影響します。一概には言えませんが、レシピ全体の中で、それぞれの素材がどのような役割を果たしているのかを見ながら考えていきます。ホワイトソルガム粉をブレンドすると米粉の割合が減るため、目指す食感や仕上がりに合わせてバランスを取り、試作を重ねながら設計していくことになります。
例えば、米粉だけでマフィンを作ると、米粉の特徴であるもちっとした食感が前面に出てしまいます。このもちっと感をどう抑えるかを考えるときにホワイトソルガム粉を使うと、米粉のもちもち感がやわらぎ、軽い仕上がりになります。
ホワイトソルガム粉を配合するレシピとして特におすすめなのは、スポンジです。スポンジはデコレーションケーキのベースになるものですが、植物性クリームをサンドすると全体的に重たくなりがちです。だからこそ、もちもちとした米粉寄りのスポンジではなく、軽さのある仕上がりが欲しくなります。米粉スポンジにホワイトソルガム粉を加えることで、米粉特有のもちもち感がやわらぎ、ふんわり軽い食感に仕上がるので、とても相性がよいと感じています。
まずはパンケーキや蒸しパンから。日常で楽しむホワイトソルガム粉
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ホワイトソルガム粉の特性を深く理解して活用してくださっているのですね。米粉のお菓子作りをされる方が、初めてホワイトソルガム粉を取り入れる場合、まず挑戦しやすいレシピは何でしょうか?
岡田さん
米粉に対して10%ほどホワイトソルガム粉を配合して、パンケーキや蒸しパンを作ってみるのがおすすめです。少量を加えるだけなので失敗しにくく、パンケーキや蒸しパンなら朝ごはんや日常のおやつとしても取り入れやすいと思います。
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それなら試しやすそうですね。米粉のお菓子にホワイトソルガム粉をブレンドする魅力を教えてください。
岡田さん
ホワイトソルガム粉推しの私ですが、実は米粉と一緒に使うと、ホワイトソルガム粉自体の味はほとんど感じません。だからこそ、どのようなフレーバーの焼き菓子にも合わせやすいところが大きな魅力です。
味の主張が少ない素材としては片栗粉やタピオカ粉もありますが、マフィンやスポンジに使うと、焼きたてはふんわりしていても、時間の経過とともにでんぷんが老化し、パサつきやすくなる点が気になります。オートミール粉も使いやすい素材ですが、完全なグルテンフリーとは言い切れない場合があります。
その点、ホワイトソルガム粉は片栗粉やタピオカ粉のようなスターチではないため、老化も緩やかです。クッキー類に使えば、サクサクとした食感に仕上がるところも魅力です。
また、最近ではナッツアレルギーの方も増えています。米粉で植物性のお菓子を作る場合、アーモンドプードルを使うことが多いのですが、ナッツを避けたい方にとって、ホワイトソルガム粉はとても重宝する素材です。栄養価の面でも、ホワイトソルガム粉はもっと注目されてよい食材だと思います。
アレルギーがあっても、おいしく楽しめる選択肢を増やしたい
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最近では、ナッツフリーが求められたり、大豆アレルギーについて耳にしたりする機会も増えています。ホワイトソルガム粉の可能性は、まだまだ広がりそうですね。岡田さんは、グルテンフリーやアレルギーについてのご相談を受けることはありますか?
岡田さん
はい。私の生徒さんには、小麦を食べることで体調を崩してしまったり、アレルギーで小麦が食べられなかったりする方も多いので、よく相談を受けます。特に、お子さまのアレルギーがきっかけで、グルテンフリーのお菓子作りが必要になった生徒さんは少なくありません。
ある生徒さんは、お子さまの誕生日ケーキをお店で探しても、なかなか安心して選べるものがなく、毎年誕生日が近づくと憂鬱になるほど「ケーキ難民」だったと話してくださいました。その方はもともとお菓子作りが大好きで、ご自宅でもよく作っていたそうですが、お子さまが食べなければ大丈夫だと思って、アレルゲン食材を使ったお菓子を焼いたところ、お子さまが食べていないにもかかわらず、アナフィラキシーショックの症状が出てしまったそうです。
自分のせいだと責め、製菓道具一式を捨てたというエピソードは、とても衝撃的でした。今ではその生徒さんは、ご自身の経験をもとに、1歳の赤ちゃんのためのアレルゲン不使用のバースデーケーキのレシピを開発し、多くのご家族に喜んでもらう機会を作ってくれています。
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みなさん、さまざまな経験をしていらっしゃるのですね。米粉とホワイトソルガム粉を使用したレッスンでは、生徒さんからどのような反応がありますか?
岡田さん
正直なところ、初めてホワイトソルガム粉を手にしたという生徒さんも多いのですが、みなさん気に入ってくださいます。とにかくクセがなく、使いやすいという声が多いですね。
ひえ・あわ・たかきびなど、日本にも栄養価の高い雑穀はありますが、扱いにくさを感じるものもありますし、粉になっていないものもあります。
最近ではナッツフリーの需要も高まっているので、米粉とホワイトソルガム粉を組み合わせることでバリエーションが豊富になり、さらに栄養価も高いことから、使いやすいという声をたくさんいただいています。
生徒さんの中には子育て中のお母さんも多いので、お子さまのおやつやパン、お好み焼き、唐揚げなどの料理にも幅広く使ってもらっています。
日本の米粉スイーツを、もっと自由に、世界へ
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米粉製菓の可能性をさらに広げる素材として、ホワイトソルガム粉には今後どのような可能性があるとお考えですか?
岡田さん
グルテンフリーやアレルゲンフリーのお菓子やパンが求められる時代になっています。一方で、そうした商品がまだ身近に手に入りにくく、困っている方が多いのも現状です。
ホワイトソルガム粉は、グルテンフリーでありながら、さまざまなアレルギーにも対応しやすい優れた食材です。まだ実際に使っている人が少ない素材でもあるので、その特性を理解して使いこなせるようになれば、米粉のお菓子のバリエーションはさらに広がると思います。自分好みの食感や仕上がりを目指して、より自由に米粉のお菓子を作れるようになるはずです。
Sorghum.jp
ホワイトソルガム粉を取り入れることで、米粉や植物性のお菓子づくりの幅が、より自由に、豊かに広がっていくことがよく分かりました。これから、より多くの方のお菓子づくりに活用されていくといいですね。最後に、今後「harunico」で岡田さんが実現していきたいことや、新たに挑戦したいことがあれば教えてください。
岡田さん
米粉で作る植物性のお菓子といえば和菓子が中心だった数十年前に比べると、今では見違えるほど美しく、おいしいケーキが作れるようになりました。これは、日本人ならではの繊細さや、米粉の製粉技術の進化、市場の広がりによるものだと思っています。
また、植物性のお菓子には豆乳や豆腐を多く使うため、ここは日本人ならではの感性や技術を生かせる分野だと感じています。私がこれまで作ってきたレシピや教室での経験を、世界の人たちにも体感してもらえる機会があれば、ぜひ挑戦したいと思っています。
- カップケーキ
- 抹茶黒豆パウンドケーキ
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米粉と植物性素材を生かしたお菓子づくりが、日本ならではの感性や技術とともに、世界へ広がっていく可能性を感じました。ホワイトソルガム粉も、その新しいお菓子づくりを支える素材として、さらに多くの方に知っていただけたらうれしいです。貴重なお話をありがとうございました。

米粉×植物性スイーツアカデミー™主宰/harunico代表
妊娠・出産をきっかけに食の大切さに気づき、「子どもに安心安全なおやつを届けたい」という想いから、卵・乳製品・白砂糖を使わないスイーツ教室「harunico」を設立。
講師歴15年。独自の米粉植物性製菓理論で「レシピを読み解く力」を育て、オリジナルレシピを作れる人材を育成。初心者からプロ講師まで、全国で幅広く指導している。
- 公式サイト:https://harunico.com/
- Instagram:https://www.instagram.com/kiko.harunico/







