日本の方の食生活を見ていて未だに驚くのは、フルーツの摂取量が少ないこと。特に美意識の高い女性の中でも、「果物=太る」「果物=糖分の塊」という印象をお持ちの方が多いように感じます。農林水産省は1日当たり200g以上の摂取を推奨していますが、実際は100g程。世界174カ国中、129位で、1位のオランダと比べると、その1/3の量だという統計も。日本には美味しいフルーツがたくさんあるのに、とても残念な状況です。
確かにフルーツには果糖という糖分が含まれていますが、抗酸化成分や食物繊維も豊富なので、美容にも健康にもたくさんのメリットがあるのです。1日200gと言うのは、りんご1個、みかん2個ほど。これくらいの量のフルーツを食べる分には太る心配はありません!精製された白い砂糖やゼロカロリーを謳い文句にした人工甘味料を使ったスイーツを食べるよりもはるかにおすすめです。
グラタンというとマカロニとチーズを熱々に熱したお料理が思い浮かぶと思いますが、グラタン・ドゥ・フリュイ(Gratin de fruits)というスイーツはご存じですか?フランス語で「フルーツのグラタン」という意味で、フレッシュな果実に卵で作った甘いクリームをかけてグラタンのように焼いたものです。フルーツに火を通して温かいままいただくという発想は新鮮かもしれませんが、寒い季節にはいいですよね。
フレッシュなフルーツをソルガムきび粉でとろみをつけたチョコカスタードクリームと一緒にいただくと、その美味しさに心も大満足なだけでなく、ビタミンや抗酸化成分も摂取できて一石二鳥です。カラフルなフルーツのトッピングは見た目も美しく、パーティーのデザートとしても存在感を放ちます。
スイーツ好きな方はどうしても糖分が気になりますよね。ソルガムきびはスイーツ作りの強い味方になります。食物繊維と同じような働きで血糖値の上昇を抑える難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)が豊富なので、欧米では健康志向の高い方々が集まるレストランやベーカリー、スイーツショップで広く取り入れられています。また、アレルギーを引き起こす可能性のあるグルテンを含まない穀物なので、小麦粉の代替品としても普及しています。
今回ご紹介するフルーツグラタンでは、チョコカスタードクリームにソルガムきび粉を入れてとろみを出しています。カスタードクリームはダマにならないように仕上げるのがなかなか大変ですが、ソルガムきび粉はダマになりづらいので初心者でも失敗なく滑らかなクリームに仕上がることも嬉しいポイントです。ぜひ、ご家庭で美味しくて体にも優しいプラスビューティーなスイーツを作ってみてください!