「ソルゴット」という言葉を聞いたことがありますか?イタリア料理のリゾットはもちろん知っていましたが、お米の代わりにソルガムきび粒を使ってリゾットに仕立てた新しい料理があることを知りました。リゾットは生米を炒めてからソースと煮込みますが、ソルゴットはソルガムきび粒を別に茹でておいて、最後にソースと混ぜるだけのお手軽レシピ。また、リゾットの場合は日本のお米を使うと水分が多すぎてベタベタしてしまったり、火加減の調整も難しい場合がありますが、ソルガムきび粒はもともとプチプチした食感なので、シンプルなレシピながらイタリア米を使わなくとも簡単に本格的なリゾットのようなアルデンテ(歯ごたえの残る食感)に仕上げることができるのも嬉しいポイントです。
リゾットと同様に、ソルゴットも様々なバリエーションのソースと合わせることができますが、冬の寒い時期におすすめの具材は牡蠣と玉ねぎです。日本の牡蠣は冬に旬を迎えるものが多く、美味しさが凝縮されていることはもちろんですが、旬の時期は栄養価も高まります。牡蠣は亜鉛の宝庫です。日本では普段あまり意識しない栄養素かもしれませんが、欧米ではウイルスを倒してくれるスーパーヒーローのような存在としてよく知られています。もうひとつ、玉ねぎに含まれるポリフェノールの一種、ケルセチンの抗ウイルス作用にも最近注目が集まっています。日本人の野菜摂取量ランキングで毎回上位にランキングされるほどお馴染みの玉ねぎですが、免疫力アップのためにも意識的に摂取するようしてみてはいかがでしょう。
白米を使った昔ながらのリゾットも美味しいですが、残念ながら白米は精製される段階で大切な栄養素が取り除かれてしまっています。食物繊維も同様で、白米にはほとんど残っていません。食物繊維はスムーズなお通じのためにも、腸内環境を整えるためにも、必要不可欠です。ソルガムきび粒は白米に比べ食物繊維が豊富なので、健康意識の高い方の間でソルゴットが話題になっているのも頷けます。また、最近は糖質オフダイエットが流行っていますが、糖質だけを目の敵にしてむやみにカットしてしまうと、食事の満足感が得られず、リバントしてしまう可能性があります。まるで白米を食べているような満足感を得られて、しかも食物繊維も豊富なソルガムきび粒は、無理なくダイエットを続けるための心強いパートナーです。