1895年に交換留学生として初めて日本に来て以来、京都にはプライベートやお仕事で10回以上訪問しています。私にとっての京都の街は何度訪れても心を落ち着かせてくれる古都として心をひきつけます。古い神社やお寺、日本の長い歴史を物語る数々の建築。いつ見ても、触れても素晴らしい文化に感動します。東京が経済の中心であるなら、京都はまさに文化の都。京都を訪れるたびにこの2都市間のコントラストを興味深く感じます。そのような京都は、実は、新しい食のトレンドを取り入れて発信する「食の先進の地」でもあるのです。京都といえば、精進料理、懐石料理、湯豆腐といった日本の伝統的な料理がおいしい場所として知られています。私もデリケートかつ繊細な味付けの、京料理が大好きです。しかし一方で、新しいものに目がないのも京都の人たち。グルテンフリーのトレンドもしっかりとフォローし、京都らしい食材とソルガムきびなどの新しい食材を見事にフュージョンさせた、イノベーティブなメニューを誕生させています。
今回は、その長い歴史と文化を誇る京都の街でソルガムきびを使ったグルテンフリーのお料理を提供しながら、新しい食を追及しているカフェを訪問することにしました。
しかしせっかくの京都。まずは、ビューティーをつかさどる神社で気分をリフレッシュすることにしました。ここは、京都に数ある神社の中でもビューティーの神様を祀っていることで有名な八坂神社です。あざやかな朱色の鳥居が、いかにもビューティーという感じでいいですね。境内に入る前からワクワクします。この八坂神社の敷地の中には美御前社と呼ばれる社(やしろ)があって、そこにはなんと、3人の美女が女神様として祀られているのです。
ビューティーの神様たちは、多岐理毘売命(たぎりびめのみこと)、多岐津比売命(たぎつひめのみこと)、市杵島比売命(いちきしまひめのみこと)という少し難しい名前ですが、歴史を感じますね。この女神様たちのうち、特に「いちきしまひめのみこと」が美女として名高くて、財福、芸能、美貌の神として信仰されているそうです。ビューティーの神様の社(やしろ)の隣には水が湧き出ています。その名も「美容水」。2、3滴をお肌に付けると、「肌の健康はもとより、心から美しく磨かれる」と信じられているそうです。私も絵馬に「Beauty comes from the inside out(本当の美しさは内側から)」と書いて、奉納させていただきました。
Part2は、2020年3月11日(水)にアップ予定です。お楽しみに!