スーパーに並ぶ魚の種類の豊富さは、外国人が日本に来て驚くことのひとつです。のり、わかめ、こんぶ、めかぶ、ひじき、もずく、寒天、海ぶどうなど、これほど多くの種類の海藻をお料理に使っているのも、他の国にはない特徴です。さすが海に囲まれた国だけあって、伝統的に海の幸と馴染みが深い食文化ですよね。しかし、日本の食材の豊かさは海産物だけではありません。四季折々の旬の野菜や果物、豆腐、味噌、納豆、枝豆などバラエティ豊かな大豆製品、そしてヘルシードリンクとして世界中でブームになった抹茶や緑茶……。これらが海外でも健康的な和の食材として注目されていることはご存じの方も多いと思います。その他にも日本のスーパーで普通に売られている食材の中に、外国人が驚く食材がまだまだたくさん潜んでいます。
今回はそんな多彩な日本の食材とマッチして引き立てるソルガムきびのお料理を紹介しましょう。雑穀特有のくせがなく食べやすいホワイトソルガムきびはアメリカ生まれで、どんな食材にも合わせられる特長から、日本の食材と一緒に使うことで、食材の食感やおいしさを際立たせてくれます。
種類が豊富で外国人が驚く食材として、例えばキノコがあります。しいたけ、まいたけ、しめじ、えのき、なめこ、松茸、エリンギ、ひらたけ、ホワイトマッシュルーム、ブラウンマッシュルームなど、これだけの種類のキノコが普通のスーパーに並んでいるのは、信じられない光景です。キノコ類は免疫力を高めるために必要不可欠なビタミンDなどの栄養が豊富で、海外ではその栄養価の高さから薬と捉え、Medical Mushroom(薬用キノコ)と呼ばれることもあるほどです。ただし、日本のように近所のお店で簡単に手にいれることはできませんので、サプリメントに加工したもので摂取することが多いです。日本のみなさんはリーズナブルな価格で手軽に生のキノコを入手して、日々の食事に取り入れることができるので、とてもラッキーですよね!
ビタミンDは日光を浴びると体内で生成することができますが、太陽の光が弱い秋冬は充分な量を作ることができない場合もありますので、食事で補うことを意識するとよいでしょう。体内に侵入してきた病原体と戦う白血球の一種であるマクロファージを活性化させるしいたけと、食物繊維のひとつ、β-グルカンという多糖類が豊富なまいたけを一緖に食べると、相乗効果でより免疫増強作用が高まるという研究もありますので、感染症予防のためにもぜひ積極的に取り入れていただきたい食材です。そしてソルガムきびには難消化性デンプンという、これも食物繊維とよく似た働きをする繊維質が含まれています。まいたけとソルガムきびの二つの繊維質で、栄養効果を高めましょう。
健康を維持するための食事には、バランスが大事。きのこ類に限らず、野菜をたくさん摂ることができ、たっぶりの水分をともに調理する煮物は、美と健康のためにまさに理想的なお料理です。またグルテンを含む食材が少ないという点でも、和食は体に優しい健康食です。ソルガムきびもグルテンフリーの食材で、味も香りもクセがなく、繊細な味わいの和食と相性抜群です。
健康食、美容食として世界的に評価の高い和食ですが、地中海沿岸諸国の食生活のアイデアをプラスするとより高い効果が期待できます。例えば、エキストラバージンオリーブオイルを、和食の仕上げにサッと加えてみましょう。オリーブオイルは抗酸化、抗炎症作用が非常に強く、それ自体の栄養価も高いのですが、免疫力を高めるビタミンDは脂溶性なので、オリーブオイルと一緒に摂取することで吸収率が大幅にアップします。
また、同じく地中海料理でよく使われているアーモンドやクルミなどのナッツ類、オレガノ、バジル、パセリなどのハーブ類も、それに足していくことでさらにバランスアップ!さらにお料理のアクセントにもなるソルガムきびを加えると、難消化性デンプンで腸内環境を整えることも期待できます。先入観にとらわれず、和食と地中海料理、そしてソルガムきびのコンビネーション・バランスを楽しんでみてください。