京都三条のカフェCHOICEにて期間限定で提供されているブラックソルガムきびのパンケーキは、クロレラ抹茶クリームと甘さを抑えた餡と一緒にサーブされました。すごくかわいくてきれい。アートのように目にも「おいしい」一皿になっています。ブラックソルガムきびのパンケーキに、まずはクロレラ抹茶クリームを少し合わせていただきました。ソルガムきび粉のパンケーキは、同じグルテンフリーの粉の米粉とは違って、気泡がちょうどよく入るので、もちもち感が強くなりません。抹茶クリームを合わせると、舌の上でハーモニーが生まれます。次に甘さ控えめの餡と合わせていただきましたが、こちらもとても相性がよくて、餡のまろやかさとおいしさが引き立ちます。
せっかくなので、京都の食と私の経験についてのお話をしましょう。京都にはプライベートでもお仕事でも10回以上来ています。実は、このCHOICE訪問のすぐあとにも、テレビの取材で京都大学に行くことになっています。東京は政治と経済の中心ですが、対照的に京都は文化、学術、芸術の都です。また、心の休まる街でもあります。日本の文化のとりこになった外国人にも住みやすい街なのかもしれません。ヨーロッパの人が移り住んで来ています。そういった外国人にとってグルテンフリーのお食事はとても人気があります。
グルテンフリーはそのような外国人から「ニューブラック」とも呼ばれています。ニューブラックは「新しいトレンド」という意味ですが、まさに、今回のブラックソルガムきびがそうですね。私にとっても日本の古い伝統と新しいものを積極的に取り入れる文化が共存している京都は、とても心が落ち着く街です。
京都には古いものが見事に保存されているのに、新しいものも受け入れます。新しいものと古いものの融合があると思います。お料理では、古くからのもので好きなのは、懐石料理や精進料理です。特に豆腐・・・湯豆腐は大好きです。湯豆腐はうす味でヘルシーですよね。一方で、京都は新しいものも積極的に受け入れています。日本はとても豊かな歴史を持っていますね。私は10代のころに日本の歴史を勉強しました。たとえば、着物や蚕、絹といったものは大陸からやってきて京都に根付きました。今は伝統的な文化だと感じているこのようなものも、実はずっと以前に京都が取り入れていったものなのですね。
ですから、グルテンフリーのケーキ屋さんも今は新しいですが、京都の街はそれをいつかは自分の文化に融合させていくのではないでしょうか。それは、英語で言うとイノベーティブ、すなわち斬新的なのだと思います。古いものが見事に保存されている。そのうえで、新しいものと古いものの融合。素晴らしい文化ですね。
今回は、CHOICEさんでブラックソルガムきびのパンケーキをいただきましたが、これは、以前に食べたブラックソルガムきびのカップケーキの味が忘れられなかったからです。ブラックソルガムきびは、イノベーティブな素材だと言えます。それをうまく使いこなして、CHOICEさんではパンケーキを試作しました。今は、まだブラックソルガムきびの供給が限られているので期間限定メニューだそうですが、ぜひ、レギュラーのメニューにしてほしいですね。イノベーティブという点では、味でもプレゼンテーションでも期待を裏切らない素晴らしさで大満足でした。
ブラックソルガムきびは、おいしいだけでなく、機能性でもイノベーティブです。科学的な研究によって、腸内細菌に影響を与えて、腸内環境を改善する効果が明らかになることが期待されているそうです。次回は、この点をもう少しお話ししましょう。
Part4は、2020年4月8日(水)にアップ予定です。お楽しみに!