<HATAKE カフェ×ナディア・サミュ氏>グルテンフリー・スペシャルディナーとセミナー

アメリカ穀物協会では、ミシュラン一ツ星レストラン「オーベルジュ・ラ・フニエール」で「INSTITUT CUISINE LIBRE(自由な料理研究所)」を主宰するナディア・サミュさんの来日に伴うセミナー、イベントに協賛いたしました。
今回は、5月22日(日)にHATAKE CAFE(新宿伊勢丹B2 ビューティーアポセカリー)にて開催されたグルテンフリー・スペシャルディナーのソルガムきびメニューと、セミナーの様子をレポートいたします。

スペシャルディナーは、ナディアさんが監修したソルガムきびメニューを含む前菜、メイン、デザートからなるグルテンフリーのフルコースをHATAKE CAFEとのコラボレーションでご提供。アメリカと同様に、グルテンフリー先進国であるフランスでの「CUISINE LIBRE(自由な料理)」の取り組みを中心に、食べる喜びについてナディアさんが講演しました。

CUISINE LIBRE(自由な料理)の活動について

ナディアさんは、ご自身がセリアック病で苦しんだ経験を生かし、約5年前から「CUISINE LIBRE(自由な料理)」の活動を始めました。2015 年には、「オーベルジュ・ラ・フニエール」の一部を改装して「INSTITUT CUISINE LIBRE(自由な料理研究所)」を設立しました。セミナーでは、具体的な活動内容をご紹介いただきました。

<HATAKE カフェ×ナディア・サミュ氏>グルテンフリー・スペシャルディナーとセミナーナディア
「CUISINE LIBRE(自由な料理)」は、料理に対して非常にポジティブな捉え方をしています。何らかのアレルギーを持っている人も、そして、特にアレルギーを持っていない人も、「一緒にひとつのテーブルを囲んで、同じものを食べて、美味しい喜びを分かち合えるようにしたい」、ということが一番の目的です。そういった「食のバリア」をなくしていこう、という考えを基に活動を行っています。

私は、生まれつきグルテンを分解する酵素が体にないセリアック病を持っています。症状が悪化して、入院したこともありました。「グルテンフリー」の言葉には「フリー」という言葉が含まれます。しかし、「あれがダメ」「これがダメ」という制限ばかりが先に立ち、全く「フリー」でないことに対して、次第に疑問を持ちはじめました。「フリー」が意味する「…がない」というネガティブではなく、そのような素材を上手に取り入れた料理を食べたい。フランス人のシェフの娘として生まれ育ったという環境もあり、「美味しいものを、もっと自由に食べたい!」という気持ちで、「CUISINE LIBRE」の活動を始めました。
さらに、料理人として、グルテンフリーに関する基本的知識や、素材一つひとつの持つ役割や機能について勉強しながらメニューを開発してきました。

2015年には、レストラン「オーベルジュ・ラ・フニエール」に「INSTITUT CUISINE LIBRE(自由な料理研究所)」という学校を設立して、シェフや料理関係者を受け入れています。「INSTITUT CUISINE LIBRE」では、グルテンフリー・メニューの開発をはじめ、基本的知識や技術の講習などを行っています。また、海外にも出向き、講習や講演を行っています。

グルテンフリー・スペシャルディナー

<HATAKE カフェ×ナディア・サミュ氏>グルテンフリー・スペシャルディナーとセミナースペシャルディナーは、ナディアさんが監修したソルガムきびメニューを含む前菜、メイン、デザートからなるグルテンフリーのフルコースを、HATAKE CAFEとのコラボレーションで提供されました。一品提供されるごとに、ナディアさんや、HATAKE CAFEの神保佳永シェフから、料理や食材に関する解説がありました。

ナディア
今夜のメニューは、随所に南仏プロヴァンスや、地中海の香りがひそんでいます。それは、サミュ家の伝統の味でもあります。グルテンフリー料理だけではなく、ぜひ、お出しする料理に含まれる文化的エッセンスもお楽しみください。


鯛のセビーチェ スイカの香り

鯛のセビーチェ スイカの香り鯛のセビーチェ スイカの香りナディア
セビーチェは、中南米、特にペルーあたりで多く作られる料理です。南フランスでも、夏になるとよくセビーチェを作ります。
今回は、鯛のセビーチェとソルガムきび粒を、ライムを効かせたドレッシングで合わせています。タブレ風に使ったソルガムきび粒のぷちぷちした食感が、いいアクセントになっていると思います。上にはスイカを載せることで、鯛のセビーチェの酸味と塩味に、スイカの甘みが加わり、絶妙なバランスが生まれました。一緒に混ぜていただくと、甘みと酸味、そして粒の食感を味わっていただけます。
フランスでは、世界最小のパスタ「クスクス」を使ったタブレ風サラダがよく食べられます。今回、クスクスの代わりに何を使ってタブレを作れるか考えた時に、ソルガムきび粒がまさにぴったりだと思いました。


ソルガムきびのパン・オ・セレアル

hatake_05ソルガムきびのパン・オ・セレアル

HATAKE CAFE 神保シェフ
最初はメニューになかったのですが、ナディアさんがどうしても、参加者のみなさんに召し上がっていただきたいということで、お出ししたのが、この「ソルガムきびのパン・オ・セレアル」です。ソルガムきび粉を使ったグルテンフリー・パンです。
ナディア
グルテンフリー・パンを作る時、「バゲットのようなものを作ろう」「バゲットの代わりになるものを作ろう」という考えは一切ありません。まず大切にしているのは、「美味しいパンを作ろう」という考えです。小麦の代わりに、ソルガムきび粉や米粉やなど、さまざまな粉を組み合わせて研究してきました。ソルガムきび粉は、少量でも粉同士をスムーズにつなぐ大切な役割を果たすことがわかりました。また、グルテンフリー料理のとろみづけに使われる食材は色々ありますが、ソルガムきびは、最適な食材のひとつです。


ソルガムきびのフォカッチャとローストポーク ズッキーニとHATAKEの野菜たち

神保シェフ
ソルガムきびのフォカッチャとローストポーク ズッキーニとHATAKEの野菜たちオリーブオイルとにんにくのコンフィ(クリーム)を少し練り込んだ美味しい生地のグルテンフリー・フカッチャ。実は、このフォカッチャは、ソルガムきびの特性を生かしたものとなっています。一般的にグルテンフリー・パンには米粉が使われることが多いのですが、米粉だけだと、粘りが強く、くっついてしまいます。そこで、ソルガムきび粉を使うことで、サクサクの食感を実現しました。
フォカッチャの上に、レモンとミントと末の実でアクセントをつけた無農薬ズッキーニをはじめとするHATAKE CAFEの新鮮な野菜がたっぷりとサラダ風に載せられています。さらに、ローストポークを薄く切って添えた、地中海の香りが漂う一品です。

その他のメニュー
小さな空豆とグリーンアスパラガスのラグー トリュフの香りとともに

小さな空豆とグリーンアスパラガスのラグー トリュフの香りとともに

ラ・フニエール」のスペシャルデザート“パリ・ルールマラン”

ラ・フニエール」のスペシャルデザート“パリ・ルールマラン”

イベントを終えて

「グルテンフリーである前に、美味しいものを提供する」という理念を大切にしているナディアさん。イベントには、実際にアレルギーをお持ちの方や、料理関係者も参加されていました。グルテンフリーへの関心の高さから、ナディアさんへの質問が途絶えることはありませんでした。最後は、参加者の一人ひとりと言葉を交わしたり、写真撮影を行ったりして、距離感の近いセミナーとなりました。

ナディア・サミュ氏 プロフィール

⇒ナディア・サミュ氏のプロフィールはこちら

クリックしてシェアPin on PinterestShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on Facebook